建設業許可を自分で申請する時につまずきやすいポイント

建設業許可を新規取得するには2通りの方法があります。
・専門家である行政書士に依頼して取得する
・自分で(自社で)申請して取得する

建設業許可の取得は資格がなければできないというわけではありません。
しかし専門知識のない一般の方が申請する際にはつまずきやすいポイントがいくつかあります。

今回は建設業許可を自分で申請する時につまずきやすい点を紹介します。

建設業許可を申請するときのおおまかな流れ

取得したい許可業種を判断する

自社が許可取得の要件を満たしているかを確認する

大阪府のホームページから申請書類をダウンロードする

必要書類を用意・作成する

大阪府咲洲庁舎(建築振興課)で書類を提出する

建設業許可通知書が届き、無事終了

ではここからは、ご自分で建設業許可を申請する際、特に注意が必要な点をまとめておきます。

  • ポイント1  取得したい許可業種を判断する。

建設業許可の業種は、全部で29業種(一式工事2業種、専門工事27業種)ありますが、自社が現在営業している業種や、今後営業する予定の業種を選んでください。

  • ポイント2  許可を取得できるかどうかの判断

建設業許可の取得には、いくつかの要件がありますが、大きな要件は次の2つです。

①経営者(個人事業主、会社なら取締役)に建設業の経営経験が5年又は7年以上必要
・取得したい許可業種の経営経験が5年以上ある
例えば、大工工事の経営経験で大工工事の許可を取得
・取得したい許可業種以外の経営経験が7年以上ある
例えば、大工工事の経営経験で建築一式工事の許可を取得
これらの経営経験は、個人なら個人事業主、会社なら取締役の経験で判断されます。
※その他にも経営の補佐経験などでも取得可能です。

②取得したい業種の技術者(国家資格者や実務経験者)が在籍している。
・国家資格の場合は、資格の種類により取得できる業種が変わってきます。
例えば、1級建築施工管理技士の場合は17業種となっていますが、1級管工事施工管理技士は、管工事の1業種のみとなります。
・実務経験の場合は、基本10年の実務経験が必要になります。この10年の期間は重複できません。例えば2010年~2020年の10年間で管工事と大工工事の経験は認められていません。ですので、1人で管工事と大工工事の両方の技術者になるためには、2000年~2010年、2010年~2020年の計20年必要となります。(建設関係の学校を卒業されている場合は、10年が3年又は5年に短縮されます)

③上記の①,②以外にも欠格要件、財産要件などが許可取得の要件になっていますので、確認ください。

  • ポイント3  工事の経歴書など必要書類の作成

建設業許可申請書は、少なくとも20種類以上の書類の中から自分に必要なものを集めて提出をする必要があります。

作成した書類は、許可取得後も活きていく書類になります。
悪い意味で適当に記載した書類があったために、将来、建設業許可の業種の追加がスムーズにできなくなる可能性もありますので、注意が必要です。

  • ポイント4  申請手続きは時間の余裕を持って

建設業許可の通知書が手元に届くまで、申請書が役所に受理されてから約1ヵ月ほど日数がかかります。

また、申請書を受理されるまでに、申請書類の記載や証明書の取得なども含めると、1ヶ月以上の日数が掛かりますので、時間の余裕を持って、申請手続きを始める必要があります。

「行政書士に頼むと10万円以上するから自分で申請に挑戦しよう」という方もおられますが、それなりの知識と経験がないとなかなか難しいものです。

また、取得に必要な要件を満たしているかどうか微妙な場合、素人の書類作成では通らないことが多いのが実情です。

まずは取れそうかどうかだけでも、行政書士に相談してみてはいかがでしょうか。

下記ページよりご連絡をお待ちしております。

https://konishigyousei.com