会社設立の方法

こんにちは。

税理士の小西です。

本日は、最も簡単に法人設立を行う方法を徹底公開します。

現在、サラリーマンで起業(独立)と同時に法人設立を考えているケース、

フリーランスの個人事業主として、仕事をし、業績が上がってくると、法人成りをするケースがあります。

今回は、最もリスクが低く、利益率の高い「業務委託」をメイン事業とする法人の設立方法を記載します。

副業をしていることが普通、逆に副業していなければ危機を感じる世の中で、これから増えていく気しかしない、業務委託モデルでの起業方法を記載していきます。

 

※業務委託とは、顧客から「この仕事代わりにやっておいて~」という案件を受注することをいいます。

 

1.起業準備

1-1.貯金を50万円用意する

まず、会社設立にはある程度の費用がかかります。

「株式会社」を設立するだけで30万円程度

「合同会社」を設立するだけで15万円程度

さらに税理士費用・名刺作成費用・HP作成費用等がかかります。

この貯金額が用意できていなければ、もう少し起業は待った方が良いと思います。

 

1-2.資本金を決める

資本金とは、事業の運営資金です。

「業務委託」メインの事業は、仕入れコスト(原価)がほとんどかからないので、PC代金の数十万程度程度で十分です。

商品の開発や仕入れのために先行投資が必要な事業は、数百万円以上、場合によっては数千万円の規模で資本金が必要になるでしょう。

※資本金の金額は1円でも開業可能ですが、資本金が1円など非常に安い会社は社会的信頼度が低くなり、銀行からの融資が受けにくくなるので、低すぎる資本金で開業するのは避けましょう。

 

1-3.最低限生活できる売上を確保する

サラリーマンと違い、毎月の安定した給与はありません。

また起業し始めたころは、資金繰りが厳しくなります。

その理由は、例えば10月に働いた分は、11月の月初に請求書を発行し、11月末日までに支払ってもらいます。

10月分の売上が11月末に入るため、10月は無給で働くような感覚になり、資金繰りが厳しく感じます。

起業してから、顧客探しをするのではなく、起業と同時に取引ができるような体制を水面下で整えていきましょう。

 

2.法人設立

2-1.個人の印鑑と印鑑証明書を用意する

会社設立の際には、個人の実印が必要となります。

個人の実印を持っていない方は、ネット等で印鑑を事前に作っておきましょう。

実印を作成後は、印鑑を住民票を登録している市役所・区役所に実印登録の申請を行うことで、印鑑証明書を発行することが可能になります。

 

2-2.オフィスを決める

法人設立の際は、法人の住所を決める必要があります。

1人で始めるのであれば、

・自宅

・バーチャルオフィス(住所利用のみ)

・コワーキングスペース

・レンタルオフィス

・シェアオフィス

のどれかをお勧めします。

家賃は、上記のいずれかであれば1~5万円/月で済むかと思います。

 

2-3.司法書士を探す

資本金や個人の実印、会社のオフィスが決まれば、登記の申請を行うために司法書士を探します。

私も含め、多くの税理士は司法書士とつながっていますので、紹介してもらうのが手っ取り早いです。

司法書士には、定款と印鑑の作成を依頼します。

定款は、立ち上げる法人名や、資本金、代表者の氏名、住所等を登録する書類です。

そして印鑑は、銀行印・角印・実印の3つを作らなければいけません。

※司法書士が作ってくれます。

定款・印鑑の作成が完了してから、司法書士が法務局に会社設立の申請の代行をし、だいたい2週間程度で会社が設立されます。

 

2-4.税務に関する届出書を提出する

会社の設立が無事に済むと、次に税務署に会社が設立したことを申請する必要があります。

具体的には、法人設立届出書・青色申告の承認申請書※を提出することで、やっと法人設立が完了です。

※赤字を次の期に繰り越せる書類

 

3.事業開始

3-1.必要な手続き

会社の設立が完了した後は、事業を始めるために下記の手続きを行う必要があります。

・銀行口座の開設

法人用の銀行口座がないと、顧客からの振込先を個人口座にしなければいけなくなってしまい、法人のお金と個人のお金が混ざり、後々面倒。

楽天銀行等の振込手数料の安いネットバンクがお勧めです。

・名刺の作成

絶対必要か、と言われると、今の時代はそこまで大事ではない気もしますが、一応名刺は作っておきましょう。

・契約書や請求書を作成

インターネット上にテンプレートがたくさんありますので、自分用の契約書や請求書を作成しましょう。

 

3-2.役員報酬を決める

従業員とは異なり、社長(役員)はお給料を一度決めたら基本的に1年間は変えることは出来ません。

また役員報酬の金額に比例して、社会保険料の金額も上下します。

キャッシュフローも考える必要がありますので、税理士に相談して決めるのが一番です。

 

3-3.法人設立にかかった費用を経費計上する

印鑑作成費用や司法書士に支払った費用は、本来会社の経費となるはずのものが、現時点ではあなたが個人のお金として立て替えている状態です。

これらの費用の領収書やクレジットカードの明細を残しておくことで、経費として認められ、会社の資金繰りがいいタイミングで、正式に法人口座から個人口座に経費精算として振り込めるようになります。(ここでは役員報酬とは別で振り込めます。)

 

4.最後に

起業には、業種によって様々なスタイルがあります。

最初に金融機関から借入をして、大きなビジネスをするのも良いと思います。

ただ、在庫を抱えるビジネスは、初期費用(軍資金)を十分に準備する必要がありますので、生活するための最低限の資金はサラリーマン時代に確保することが非常に大事かと思います。

 

以上です。

起業相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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